もう本当に最近全然芝居見てなくて、プロフィールに書いとくのも気が引けるレベルなんですが; たまに見ると「やっぱり好きだ!」となる舞台芸術。花組さんとこのリーディングの婦系図を見てきたのよ。
いやーーしかしリーディングじゃねえ(笑)
去年も同じこと思ったけど、その比じゃない。むしろ台本持ってるのがおかしいレベルで動きまわってる。さすがにここまで動くと、超絶リーディングってより、何故か台本持ってる普通の芝居になっちゃうなあ。逆に勿体ない気も。
リーディングの面白いところが、セリフだけで世界をイメージさせるってことだと思うのでね。特に今回のは、去年と違って魑魅魍魎の出てこないお話だから。こうなると、イメージさせる面白さより、普通に衣装着てセットの前で見たいなあって思っちゃったかなー。
そんな中、リーディングであることを保っていたのは語りの存在。あれ格好よかったなー。風景やら服装やらを、音で聞いて頭の中でイメージをふくらませられる。これが楽しいんだ!
と、ほぼ普通の芝居じゃん、とは言え衣装やセットはごく簡易なので、そんな中でもちゃんと女形は可愛らしく見えてきたりする、スミレが蝶になり蛇に化ける。ああ、これだから芝居が好きなんだー!
あと芝居の面白さを改めて感じちゃったのが、三方囲むような客席になってて、「あーこれ位置によって見えるものが全然違う!」と思ったこと。見る場所によって、人によって、時によって、全然違うストーリーが見えたりするんだよ。醍醐味ですよ、演劇の。
ちなみに会場が稽古場なので大きな鏡があって、それ越しの画も見える上手側が私的オススメ位置だ。1粒で2度美味しいぞあれ。あと、後ろで控えてる人見放題(笑)
もちろん正面も良い。そこだと、出番でない人が後ろに座ってる表情も一緒に見えるから。そういうの見るのも楽しいんだよねえ。けっこ皆さん普通に笑ったりしてた(笑)
あー演劇の云々だけで長くなっちゃってますが;
作品の話。12年前も見てるはずだけど記憶は断片; 妙ちゃんが可愛かったとか、鰻のシーンがすごい良かったとか。とりあえず前半は人物関係を把握するのが一苦労…。とりあえず、さかい と さかた が出てくるのがいかんと思う!もっと区別つけやすい役名にしようぜ!!
その辺が見えてくると、後半はドラマに集中できるようになる。やっぱ鰻のとこ泣けるわ…。妙ちゃんけなげだわ…。ラストの怒涛っぷりも大変にドラマティック。しかしなんで主税はあんなモテモテなんじゃろなー(笑)
と、初演の時のキャスティングを思い出すと、そのモテモテっぷりに何だか納得がいったんだよなと。今回見てても、ぼうや さんが えぐしや さんの正統後継で、みさとや さんが にこたまや さんの正統後継な感じがひしひししたので、そう思うと これや さんの後継は誰になるんだろうかな。
あー役者さんのあれやこれやも言いたことは山ほどあるけど、流石に長いからいい加減にしよ。…ひとつだけ。私はあほの子な いよや さんが大好きです。
あ、あと、今回 はちや さんがちょっと珍しい感じの役どころで、ああこういうのも出来るのね!て素敵でした。…1つだけじゃないじゃん。
……あれ? 読み返してみると私あんま誉めてない?(笑) 誉めてるよ!面白かったよ! 「あーみんな格好いいよおお!」て改めて思ったし、しかも3000円程度であのクオリティはお得過ぎるんで、みんな見ると良いです。リーディングだと思ってたら損をする。