09/21「さぷらいず?」
Written by.彼方 2004年09月21日(火)14:31


夕方が差し迫った森の中。
今日は木に囲まれた小さな一軒家でのお話。
おやおや?なんだかいつもとは違う騒がしさが聞こえてきましたよ。


「な〜、このカクハンって何?」
「それよりもこのサックリなんて表現はどうよ?」
「………」
「なぁなぁ。ツノガタツって?それって食えんのかよ?」
「お、キツネイロなんて個人差バリバリなんじゃねーのかね」
「………」
「あ、悟浄。これは、これは?」
「ん〜?あ〜…ま、適当っちゅー事で、いーんじゃねぇの?」
「ふ〜ん。そっかぁ」
「……」


少しだけ開いた扉から騒がしいキッチンを覗く八戒は気が気じゃありませんでした。

あ〜悟空、回りに飛んでますよ。
悟浄は手も動かしてください。でもきっちり分量を計るような料理は苦手ですからねぇ。
ま、せめてもの救いは三蔵ですかねぇ。それこそ昔は成長期には甘い物も必要だっていってちゃんとつくってあげてましたからね。
確かに精進料理だけじゃ…あ…悟浄、盛大にこぼしましたね。
………三蔵は僕がここにいるの気付いてるみたいですけど、やっぱり僕が出てった方がいいですかね。


「なぁ、三蔵。八戒喜んでくれっかなぁ?」
「そう思うなら食えるもんを作りやがれ、馬鹿猿」
「ひっでーの。床にぶちまけてる悟浄よりマシだろ〜」
「っせーぞ、アホ猿!」
「あ〜っ!アホなんていうなよな。第一、ちゃんと八戒が好きならちゃんとやれよなぁ」
「………」
「?何黙ってんの、悟浄。あれ、実は八戒の事嫌いなわけ?」
「んなことあるか」
「それどっちだよ」
「分かれよ」
「わっかんねーよ。なぁ、三蔵?」
「…そうだな」
「なんだよ、三蔵様まで。あ〜ぁ、もう好きだよ。八戒が好きに決まってんだろ」

「…だとよ、八戒」


いきなりふられて困った八戒と、いると思っていなかった悟浄。
二人とも顔があかいのはどうやら夕焼けだけのせいではないようです。

いつもと同じ場所でいつもと同じ時間を大切な人といられる幸せ。
いつもと同じだけど、いつもと違う…それが誕生日。
HAPPY BIRTHDAY!



・ 書きビトコメント ・

☆そんなわけで八戒BD。
 おめでとう!!
☆そして我らが部長もお誕生日!!
 これからもよろしくです。
 ・・・しかし同じ誕生日なだけあって何か通じるものがあるよなぁ〜

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