お題/83 「radio interference」
Written by.部長 2004年03月17日(水)07:31
ずるいですよ貴方は。 雨なのに雨の夜だっていうのに。 暗黙の了解ですよね。 一応くじは引きますけど雨の日は悟空でさえいかさましてでも僕たちをいっしょの部屋にしてくれるじゃないですか。 僕と傷を舐め合う日ですよね。お約束ですよね。 なのに貴方は勝手にゲームを降りてしまって。 僕を差し置いて悟浄なんかと。ただ眠りたいだけなんですよね。自分だけ疲れて寝てしまおうなんて虫がよすぎます。二人の甘美な思い出の時間から逃げるだなんてひどいですよ。 ひどい。ずるい。 悟浄なんて単純バカのそのものじゃないですか。目の前に差し出されたら条件反射で食いつくだけ。本能だけで動いてるの解ってますよねぇ。美味しく召し上がられちゃってもいいんですか?目に見えるようですよ。貴方が片手で簡単に折れそうな白いうなじを見せるだけで赤いのはいつだって釣れるんですから。僕はね、この日を指折り楽しみに待っていたんです。だからどこぞの河童みたいに無闇に手を出さなかったんですよ。もう無謀備っていいますか、なんだか、なにこんなに痕つけられてんですかあーもう腹が立つ。いつもはビシバシ警戒モード入ってるくせに。悟浄もやたらめったら付けてんじゃありませんよ。耳の後ろとか腕の付け根とか露出するところじゃないですか。僕ならそんなへまはしません。三蔵の良いポイントだって確実に押さえていきますし、夜が明けるまで夢をみせてあげます。何プレイか知りませんが手首になんだかわかんない擦り傷までつけて悟空にみつけられたらどうするつもりですか。ほら血がってこれなんの血ですか。もうどす黒くなってますよ。シーツで拭っても落ちないですね。どうしてでしょう。ええ姉弟最高ですね。えもいわれぬってやつですよ。貴方は師弟愛ですっけ。それなのに以心伝心じゃないんですよ。離れてちゃ解らないんです。触れていないと。だから赤の他人な貴方のことなんて解る訳ないですし解りたくありませんよ。これっぽっちもね。心の絆なんてあやふやなものに、なに安心してんですか馬鹿らしい。そんなもので悟空を繋ぎ止めておけるとでも思ってるんですか。貴方が雨の度におぼれ縋っている姿を悟空が知らないとでも。浅はかですね。三蔵の癖に。ちゃんちゃらおかしい話ですよ。あれ、目玉が落ちちゃってますよ。誰のでしたっけ僕のですか?思い出せませんね。僕が貴方を殺せないことを知っていてそんな姿態を晒して。ほら、脈が弱くなっていく。雨の音が煩いです。徒花って貴方のことですね、見捨てられるのに狂い咲き。花びらのようですねこの痕、紅い髪の紅い痕。これ僕のものにしてもいいですか。爪の中まで紅い。今日は大雨ですね。朝にはまだまだあります。さあ、誰もいない夢を見ましょう。 ・ 書きビトコメント ・ ●八戒電波系の巻です。読みにくい上に、書くために読み返すたびナーバスになってしまいました。気分悪くなったらすぐさま捨て置いて下さい。 ●これでお題をクリアーしようなんて笑止千万です。これは83です。言い張ります。 ●気分は黒バックなので、マスターよろ。 |