いのうえ歌舞伎「朧の森に棲む鬼」 [ STAGE Review ]
2007/01/31(Wed)
今回の染ちゃんは生粋の悪人です。いっそ清々しいくらい。
これまでのいのうえ歌舞伎での染ちゃんの役どころは、いくら軟派なふりをしても、過去や宿命を背負っていたりして、苦悩する姿が青臭いというかほろ苦く、観ていて恥ずかしかったりしたものですが、朧ではバックボーンがないので、ただの悪いやつだ。
それがまた躊躇なく悪人でかっこいい!染ちゃんも大人になったもんだなあ〜感慨深いでございます。
いったいお色直しは何回なの?位が上がるたび衣裳が変わります。ウコン色の直衣姿ス・テ・キ!一番くらくらしたのは、滝での落ちぶれたぼろぼろの様子なのですがね。

「朧の森〜」の女優は秋山菜津子さんと真木よう子さん。
TPTやいろんな客演で秋山さんを観てきましたが、今回はまたよりいっそうかっこいい!男前!ストイックな色気を感じました。
真木さん顔小さい!あまりの小ささに、一人だけ舞台の奥にいる様に見えます。遠近法!

いのうえさんやっと気づいたのね。可愛いくて花はあるが下手な女優を無理に使う必要はないと。そんなのなくても作品は素晴らしいものになるって!演技派を持ってきたほうが、より作品世界を強固なものにするってばよ!

サダヲはね〜〜きっとオファーがたくさん来るね。「忍法帖」みたいに可愛いだけじゃないもん。泣きの演技も出来るもん。
殿様役の田山さん、あんなに出番が少ないのにいい味出してます。
キライじゃないの割と好きな部類にはいるのだけど、今回は貴方でなくでもいいんじゃない?小須田さん。
同属の粟根さんと舞台を去るシーンのアドリブでは、納豆でだまされたネタでした。
久しぶりな古田さん……太りました?

凄く楽しかったのに、凄く早く忘れていくのです。なぜ?なぜなの私?
きっと、少し「ひっかかるところ」または「納得いかないところ」がある方が、覚えているのかもしれない。
やだ!そんなのやだ!
<by.部長>
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